ご覧いただきありがとうございます。読み聞かせ歴10年の”ゆーこん”です。
我が家にある絵本の中から、梅雨の時期や雨の日におすすめの絵本を5冊選びました。
ピッツァぼうや(3歳〜)
ウィリアム・スタイグ 作
木坂 涼 訳
らんか社
32ページ
2000年
あらすじ
友達と遊ぶはずだったピートはご機嫌斜め。なぜなら、雨がザーザー降ってきたから・・。そんなピートを見てお父さんは、いいことを思いつきました。
なんと、ピートでピザを作ることにしたのです。お母さんが心配そうに見守る中、お父さんはピザ職人、ピートはピザになりきって「ピザ作り」が始まって・・・。
おすすめポイント
子育てのお手本にしたい
不機嫌な子を笑顔にするためのアイデアが素晴らしい。こんなお父さん最高です。私の父がこんな人だったら私の性格も人生も違っていただろうと思います。理想の家族です。
笑顔になれる
お母さんが「私はトマトを・・・」と急にのってくるところでは、ピッツア(ピート)が笑い出してしまいますが、その表情やセリフが絶妙で私たち親子も毎度、吹き出してしまいます。
かぼちゃひこうせんぷっくらこ(4歳〜)
レンナルト・ヘルシング 文
スベン・オットー・S 絵
奥田継夫・木村由利子 訳
アリス館
32ページ
1976年
あらすじ
おおくまとこぐまはお友達です。ある日の食事中に、口の中に固いものが・・・。それは不思議な種でした。庭に植えてみると数週間で家よりも大きなかぼちゃができました。
家が押し潰されそうになったので、クマたちはかぼちゃの中に引っ越すことに。
ある嵐の夜、かぼちゃの家は海に吹き飛ばされてしまいます。
かぼちゃの家とクマたちの旅が始まります。
おすすめポイント
どんな時もポジティブ
口の中に固い種が入っても、家が押し潰されても、家が吹き飛ばされても、クマくんたちはとっても前向きです。新しい楽しみ方を見つけて日々を過ごしています。
雨を嫌がらない子に
これは我が家の話ですが、土砂降りの日に出かけることになったとき「雨が降ってて嫌だなぁ」って呟いた私に娘がこう言いました。
「雨もまた楽し♪」おおくまくんのセリフです。
しずくのぼうけん(4歳〜)
マリア・テルリコフスカ 作
ボフダン・ブテンコ 絵
うちだりさこ 訳
福音館書店
24ページ
1969年
あらすじ
ある村のおばさんのバケツから「ひとしずく」飛び出して、長いたびに出るお話。
ホコリだらけで汚れてしまったり、おひさまに照らされて水蒸気になってたり、雲までたどり着いたと思ったら雨になって地面に逆戻りしちゃいました。
岩に挟まって氷になり、また溶けて川へと流れます。
おすすめポイント
水の不思議が面白い
娘が幼い頃、山間から霧のような雲のような白いふわふわした「もや」が立ち上る様子を見て、「スイジョーキー」と言って私を驚かせました。
テンポよく読める
リズミカルで、長めの文章でもテンポよく読みすすめられます。「しずく」が場所や形をどんどん変えていくので、このリズム感が心地よい。何度も読みたくなります。
ガンピーさんのドライブ(2歳〜)
ジョン・バーニンガム 作
光吉 夏弥 作
ほるぷ出版
32ページ
1978年
全国学校図書館協議会選定図書
日本図書館協会選定図書
日本子どもの本研究会選定図書
あらすじ
ガンピーさんが、ドライブに出かけると、途中で動物や子どもたちが「いっしょにいってもいい?」「いいとも、だけどもぎゅうぎゅうづめだろうよ」どやどや乗り込みました。
とてもいい天気だったのに黒い雲が広がりざぁっと雨が。道がぬかってタイヤが空回り。
「だれかおりて、くるまをおさなきゃなるまいよ」という、ガンピーさんの言葉に、だれも協力しようとしません・・・。
おすすめポイント
信頼できる大人
子どもの頃って家族以外の大人にワガママなんて言えなかった。よほど安心できる大好きな大人でなければ心を許さないみたいなところがあった。
動物や子どもたちを乗せてドライブしてくれるガンピーさん。みんながワガママ放題なのもガンピーさんを信頼しているからこそ。
ガンピーさんが大好きだから、ぎゅうぎゅうづめだろうと車に乗りたいのでしょうね。
ピンチをみんなで乗り切る
なんだかんだとわがまま放題だった動物や子どもたちが、力を合わせてピンチを乗り切ります。最初から最後まで表情の変化は少ないけれど、ピンチを乗り切った後の爽快感がすごい。
天人女房(小学校低学年〜)
稲田 和子 再話
太田 大八 絵
童話館出版
40ページ
2007年
あらすじ
牛飼いの男が、水浴びをしていた天女に一目惚れをします。男は天女の羽衣を隠し、天女を自分の家に連れて帰ります。二人は夫婦になり子ども二人が育ち、幸せに暮らしていました。
ある日、天女は男が隠していた羽衣を見つけ天の国に帰ります。男は「わたしと子どもが恋しくば、天にのぼってきてくだされ」と書かれた手紙を見つけ、やっとの思いで天の国に上がります。
男は、天女の父神と母神に、婿にしてくれと懇願し、父神に条件として5つの試練を与えられます・・・
おすすめポイント
七夕由来を知ることができる
この歳になって初めて読みました。七夕ってこんな物語だったのかと驚きました。
織姫と彦星は、天の川を挟んで1年に1度しか会えないのは切ないよねって少しロマンティックに思っていたのですが、何故そうなったのか納得できます。
最後の最後、父神の試練で失敗してしまい天の川ができますが、天女に助けてもらっても婿になれなかった、残念な彦星さん。
1年に1度会わせてもらえるだけでも良かったですね
まとめ
ここ何年か、梅雨といえば「災害」。毎年のように大雨が降り、土砂崩れや河川氾濫で悲しいニュースを見聞きします。地球温暖化が原因なのでしょうか。
もしそうならば、温暖化を止めるために自分たちに出来ることは何だろうと、娘と語ることも増えています。絵本から知識を得て、行動につながることもあります。
子どもたちの、宇宙のような果てしない心に、絵本を届けてあげたいです。